ひさしぶり日記

昨日は名古屋のオフィスでチームメンバーと打ち合わせ。畳10畳くらいの狭い部屋で、男5人がシステム要件定義書を広げて喧々諤々。 午後2時。しゃべりすぎて俺の顎ががくがくしだした所で、上司が大阪に移動しないといけないので本日の打ち合わせはお開きとな…

仕事漂流

ここ2週間ほど、忙しい日々が続いている。GW明けから、毎朝5:55に起きるようにしているので(それまでは6:20だった)、仕事と寝不足のダブルパンチが体にこたえてきた。座りっぱなしで血流が滞り、夕方頃に足の裏が燃えるように熱くなる。たまらなくなって革靴…

自分の芸術と向き合う

「御堂筋バスターズ」という題の小説を書いている。4000字ほどのEp.2を執筆するのに2週間近くかかった。エッセイならすらすらと筆がすすむが、物語は遅々として進まない。 エッセイは自分の感情や知識から形作られる世界観が文章を引っ張る。物語は、自分で…

ランナーズ・ハイ

昨日も休み。運動不足を解消するために、大阪城公園まで走ることにした。走るルートを確認するため、近所の本屋さんで地図を購入する。店番のおばちゃんに、若いのに地図を買うなんて珍しい、と言われた。Google Mapは便利だけれど、手にずっしりと重みを感…

御堂筋バスターズ Ep.2 寄生理論

二日酔いの体にコーヒーの苦味が染み渡る。体の疲れが透明な蛇になって俺の体の回りでトグロを巻いている。目の前には馬のマスクを被った女が一人。黒の丈の短いチュニックで、腰には幅のあるベルト、足元は膝上まであるブーツを履いている。そして、馬マス…

黄色いビラ

朝出勤すると、製作所の門で男性が黄色いビラを配っていた。それを受け取って、歩きもって読んだ。先週発生した労働災害について書かれていた。俺と同年代の工員が、設備点検中に金型に指を挟まれ、左手の中指・薬指・小指を失ったらしい。俺は、ビラを読ん…

1700文字の海

文章を読んで没頭する。目に見えるものも、耳に聞こえるものも、全てが一度意識の彼方に消えて、文字の羅列と、文章が想起させるイメージが目の前に広がる。ふと、集中が途切れて我に変えると、文章を読む前とは全く違う気分になっている。つまらないことに…

御堂筋バスターズ Ep.1 いい質問ね、斉藤君

コンクリートの地面に反射した朝日が皮膚を焦がし、セミの鳴き声が耳の奥で駆け回った。湿気と熱気が体にまとわりつき、一歩を踏み出すのも億劫だ。兎我野町のラブホテルを出て数分が経った。前頭葉に靄がかかり、思考がはっきりしないまま俺は歩き続け、木…

システムは神じゃない

お気に入りのブログが原発に関するニュースについて書いているのを見る度に嫌になる。決まって語調が重く、文に生気は無い。原発を天から降った厄介のように、自分の力ではどうにもならぬこととして扱う。原発を呪い、唾棄する。 それは違うだろう。原発事故…

ウィスキーがお好きでしょ

一人でウィスキーを飲むようになった。グラスに氷をたくさん入れて、飴色の液体を注ぎ、同量の水を混ぜる。氷を溶かしながらアルコールを薄くのばし、すっかり味をふやけさせた水割りをちびちびとすする。 平生飲んでいた訳ではないので、あまりおいしいとは…

太った

最近、腰まわりの肉が気になる。服を脱ぐと明らかに不要な肉がゼリーのようにふるふると震える。長らく痩せ型スレンダー青年で通していたのに、体躯から始まるおっさん化が着々と進んでいる。 この前、長らく掃いていなかったベージュのコーデュロイ生地のズ…

魔法少女まどか☆どうでしょう

大泉『なまら気味悪いじゃないの藤村君。』 藤村『さっきビルの隙間の結界くぐったでしょう。ここらはもう魔女のテリトリーなんですよ〜。』 鈴井『そこらじゅうにちっこい化け物がいるね。』 藤村『こいつらは使い魔といって、魔女の手下です。』 大泉『藤…

憂鬱な朝

自分の目的地を確認し、そこへ通ずる幾多の線路を思う。全ての線路は細くて頼りない。大きく左や右に道が曲がっていると、それはあらへんやろう、と第六感が口を挟む。 駅から乗り出して線路の行く先を眺めていると、快速列車や特急列車が次々に通過する。そ…

詳細は鼻腔欄に

アレルギー性鼻炎という厄介な持病がある。常に左右どちらかの鼻が詰まっており、発作的に大量の鼻水が出ることもある。小学生くらいの時から発症していたので、随分長い付き合いだ。 いつ何時鼻水が垂れるやもわからないので、ティッシュペーパーは欠かせな…

ただ酔う読書

開高健の『耳の物語』を枕元に置いて、ちびちびと読み進めている。開高健が過去に経験した出来事を音を頼りに追想する自伝的小説で、酩酊と覚醒を繰り返す流れるような文体で開高少年が見た風景や感じたことが描写されている。千日前通り、ジャンジャン横丁…

地震の記憶

9歳のときに阪神大震災を経験して以来、地震でもないのに自分が揺れているような錯覚に陥ることがある。ふとした時に、ゆらりと脳が揺れ、体が平衡を保てなくなる。地震だと思い、体を小さくして神経を研ぎ澄ませる。壁が軋んでいないか耳をすまし、カーテン…

朝目覚めるために毎晩僕は夢を見るのです

毎日途切れなく連続している日々というのは恐ろしい。仕事を終えて家に帰る。風呂に入る。寝る。起きる。髭を剃って歯を磨き、支度をする。仕事に行く。仕事をする。仕事を終えて家に帰る…。 朝と夜が一つの線で結ばれると、自分の尻尾を飲み込む蛇の如く、…

目薬はしょっぱい

仕事場に以下のようなものを常備している。 ・箱ティッシュ ・飴 ・GATSBYフェイシャルペーパー ・ハンドクリーム そして目薬である。 少し前まで、刺激の強い参天製薬サンテFXを使っていた。黒いパッケージは見た目がオサレだった。さすとしばらく目を開け…

雪の日の安全靴

昨日降った雪が溶けて地面はびちゃびちゃになっていた。ホテルからバス亭まで歩くと、雪は糸がほどけて隙間の開いた革靴に容赦なく進入し、靴下まで到達した。厚手のウールの靴下はシップのようにひんやりと冷たい。 会社に着いた後、濡れてしまった靴を脱い…

トイレの神様

ホテルに泊まって最もうんざりするのは風呂だ。俺は湯船につかる習慣が無く、毎日シャワーで済ませてしまうのだが、風呂に執着がない俺でもユニットバスというのは許しがたいものである。 汚れた体を洗うための場所と人が汚れたモノを排出する場所が同じ空間…

毛虫の皮をかぶったタコ

昨日こんな夢を見た。 部屋の台所で詰め替え用のコンディショナーのの封を切ると、中から真っ白な毛虫が出てきた。こいつは奇怪だと思ったのだが、手のひらほどの大きさなので触るのも憚られる。 毛虫が封を切った口の傍を出たり入ったりするのをしばらく眺…

ことばのセンス

工場の生産効率化・合理化を進める合言葉で『ムダ・ムラ・ムリ』というのがある。それぞれ ・ムダ: 不必要で勝ちを生まない活用 ・ムラ: 攪乱要因となる変動 ・ムリ: ムリな計画、作業標準 という意味で、トヨタ生産方式はこれらの3つの『ム』を減らし現場改…

学歴パンチ

学歴なんて意味が無い、と口にするのは低学歴の人である。いわゆる床屋談義で、命題に根拠が無い。社会に出たら学歴なんて関係無い、についても同じである。会社でのパフォーマンスは『必ずしも』学歴の高さと相関関係に無い、という事実の部分を拡大解釈し…

私の集中力持続法

学生の頃からどうすれば深い集中力を得られるか、またそれを持続させることができるかを考えている。椅子に座り、パソコンのキーボードに手を添えて、さて何かを書こうという時に、一番問題となるのは自分の前に立ちはだかる作業に取り組むための集中力であ…

ドンキホーテ

父方の祖父の妹の旦那はドンキホーテをモチーフに画業に励んだ画家だった。グーグルで名前を検索してもwikipediaはおろか、彼を扱った資料は全く出てこない。記念館を建てる計画があったらしいが、遺作を管理していた妻である祖父の妹が他界したことで、中止…

3年目

作った資料を上司にチェックしてもらっている折、お前はツメが甘い、自分の成果物に責任を持て、とお叱りを受けた。更に、お前は入社3年目だが、3年もすればもっと仕事が出来ても良いはずだ、他に出来る奴はたくさんいる、と言われるに及んで首がガクっとな…

水溜り

月曜日の早朝、新大阪から雪降りしきる京都、米原、羽島を抜けて名古屋へ向かう。車内で、到着は1時間半遅れる、というアナウンスを聞き、シートに深く腰をおろした。窓の外に目をやると、木も民家も分厚い雪で覆われ、降る雪で遠くの山がぼんやりとしか見え…

親の心

客先の情報システム部の管理職は、親会社からの出向社員が生え抜きの熟年社員にとってかわった。新しく来られた方と先日会議で同席し、初の顔合わせとなった。 『ねえコンサルさん、この会社って、管理も何もできてないでしょう。』 出向社員しか会議に出席…

浮気と乞食はなんとやら

電話で彼女さんと話している時に、俺が浮気をしている夢を見る、と聞かされた。男は皆浮気する生き物である、という観念に悩まされているらしい。浮気をしない男は200人に1人である、という女性ファッション誌に載っていた数字をえらく信用している。 『浮気…

五本指靴下

靴下が悪いのか、己の新陳代謝が悪いのか、外を歩くときも事務所で仕事をする時も、ユニクロで買った生地の薄い靴下に包まれた足が、指の先がちぎれるほど冷え切ってしまう。 これは対策を練らなければならんと思い、ネットで足が冷えにくい靴下を調べてみた…