3年目

作った資料を上司にチェックしてもらっている折、お前はツメが甘い、自分の成果物に責任を持て、とお叱りを受けた。更に、お前は入社3年目だが、3年もすればもっと仕事が出来ても良いはずだ、他に出来る奴はたくさんいる、と言われるに及んで首がガクっとなった。


入社1年目は東京で仕事をしていた。そこそこ上司に気に入られ、年次の査定では1年目にしては異例の高評価をもらえた。が、2年目以降少数精鋭の大阪営業所に転勤すると、評価は奈落に落ちた。オラオラ系の上司にしごかれながらなんとか生きながらえているが、精神はささくれ立っている。


上司は、東京での1年間を取り返せるように意識しながら仕事をしろ、成長できるだけの機会と指導は与える、と続けた。お前のポテンシャルを信じてやるから死ぬ気でやれ、との結句でお説教は終わった。


コンサル業界はup or outの文化だといわれる。昇進するか退職するか。同じポジションに何年も居座ることは許されない。成長の見込みの無い人間は机の上の小麦粉が息を吹きかけられるがごとく、簡単に会社を立ち去っていく。


会社で生き残るには常に勝ち続けなければならない。私は人生において常に勝ち続けたきた男です、と豪語するゆうきまさみの漫画に出てくる変人鳥坂先輩を思い出す。鳥坂先輩すげー。


今から5年くらい月日が経って、管理職に昇進して、Sクラスのベンツのシートに座り、俺も長いこと会社で生きながらえたもんだ、ふっふっふ、と葉巻を吹かしながら言ってみたいものである。…まぁ、葉巻は吸わないし、車も欲しくはないけれど。

平気です あと2日くらい 平気です 寝ると死んじゃう 体質なんです