秘密主義

今の職場は、会議室一室をプロジェクトルームみたいに使っていて、長いテーブルに4人がノートパソコンを広げて仕事をしている。西側に上司&先輩が3人、東側には俺一人。皆向かい合わせで仕事をしているので、互いの顔は見れるが、パソコンの画面が何かは分からない。


会議室のドアはいつも開いているけれど、会議室の外の廊下に対して垂直にテーブルを置いているので、歩いている人が俺が一体ノートパソコンを使ってどんな画面で何をしているのか見ることは出来ない。2chを見ていようが、グラビアアイドルの写真を見ていようが、こうやって日記を書いていようが、一切見えない。この環境は大変うれしい。


過去、自分の後ろを誰が通るかも分からない状況で仕事をしていたこともあるが、これは大変ストレスだった。


もちろんやらなきゃいかん仕事はやるし、納期も守るけど、それが達成されていたら業務時間中に何やってもいいじゃん、と思う。


なんというか秘密主義だ。


どうでもいいことなんだけど、どうでもいい理由で、自分がやっていることを知られたくない。風呂場で子門真人のモノマネをしたくなったり、ノートに恥ずかしい詩を書いてみたりする。俺が死んだ後、こういったものが親族に知れわたったりすると思うと、頭をかきむしって全速力で走り出したくなる。死んだ偉人の手紙とか日記とか漁っている研究者はとんだ鬼畜だと思う。


その反面、こうやってブログを書いたりして、自分はこんな人間なんだと世間に公表したくなる。認めてほしいとも思う。匿名だけど。


もし結婚したら、たくさん秘密を持たなきゃならんと思うと、なんか憂鬱だ。

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