動物園でキリンを見た

土曜日、天気も良く寒すぎない適度な気温だったので、天王寺動物園に行った。


御堂筋線の動物園前で下車。1番出口から地上に出る。帽子をかぶって顔を赤らめたおっさんの群れをかきわけ、阪神高速道路の高架を仰いで進むと、動物園の門に到着した。育ちのいい彼女さんは、ゲットーのような新世界の雰囲気に、頬を引きつらせていた。男の俺でも結構きつい。あと、新世界のおっさんはなぜ皆帽子をかぶっているのか。魚屋か。


チケットを購入して中に入る。


園内に入ってまずはカバを見る。カバはでかい。水中でバタ足をして巨体をわしゃわしゃと動かす。水槽の隅っこのほうにずっと顔をつっこんでいたので、カバの顔を拝見できなかった。ひたすらカバの尻を見物する。良い感じに皮膚が弛んでいた。


動物園に来た一番の目的はキリンだった。彼女さんに、日中に眠くなる、という話をしていた折、なぜか、キリンは立って寝るらしい、という話題になり、二人してキリンに興味が沸いてしまった。


キリンは園内でも広いスペースを占有している草むらにシマウマと共に鎮座していた。お前…。首長いな!(超当たり前) 大阪西成区にこんな生物が存在していることが不思議だ。黄色い奴と黒っぽい奴がいた。飼育員さんがぶどう棚のようなものに餌を撒くと、黒い奴が首を伸ばしてつつく。黄色い奴はずっと水を飲んでいた。キリンって、生物って、地球って、不思議だな、と20秒くらい考える。


キリン草原(?)を後にして、次のゾーンへ。ヒョウやチーターやピューマジャガーや山猫を見る。お前ら、見分けつかねえよ…。ネコ科ゾーンには顔が小さくて猫っぽい種類と、顔が大きくてトラっぽい種類がいることが分かった。ネコ科の体系を知らない俺には2種類の分類で限界である。


その後、ライオンやチンパンジーやゾウや白熊を見る。そして飽きてしまった。水族館もそうだけど、見学を始めて大体20分くらいで不思議な生物達に慣れてしまうのだ。海遊館では、鰯の大群を眺めつつの、ジンベイザメの巨大水槽を見て、そのへんでお腹いっぱいになる。


動物園を堪能した後、ミナミに戻って、スタンダードブックストア(http://www.standardbookstore.com/)に行く。お目当ては生活考察Vol2(id:fiddle-stick)。ネットのレビューを読んで、ほしいと思っていたのだ。Vol2だけを買うつもりでお店の棚を見ると、Vol1が一冊だけ立て掛けてある。あと一冊…。気がつくと手にVol2とVol1の二冊を持っていた。大人って怖い。それと、アニメ化がニュースになったレベルEを購入。


夜中、生活考察はラップしたまま積読して、レベルEをぱらぱらと読む。途中、見開きで登場人物の日記が紹介されるのだが、昔読んだ時は"文字が多すぎる"とすっ飛ばした気がする。登場人物の名前が露骨に作家の名前をパロっていることにも初めて気づいた(例 主人公: 筒井雪隆、ヒロイン: 江戸川美歩)。


夜中、寝床でキリンのことを考える。胴体がでかくて、首は長い。舌が黒くて、顔はファンキー。お前、やっぱり変だよ。


【今日の短歌】
さっきから キリキリ痛む こめかみが てめーに食われた ちくわ想うと